強盗に「神対応」のケバブ屋の店長、一体何をした?

 

...強盗に「神対応」のケバブ屋の店長、一体何をした?


ニュージーランドからのニュースです。

クライストチャーチのあるケバブ屋さんの店内に、強盗が現れました。

顔は黒いマスクで覆い、手には銃を持っています。

この時の防犯カメラ映像がネットにアップされたのですが、エジプト人店主の対応が話題になっています。

この店主は、なんと・・・

 

犯人を【完全に無視】したのです。

 

カウンターで金品を要求する強盗を無視して、
店主はお客さんの対応を続けたのです。

注文の品を待っていたお客さんに、
袋に入れたケバブを渡したらすぐ、
店主はスタスタと店の奥への方へ。

もちろん警察に通報しに行ったのですが、
強盗は何も取らずにそのまま逃げました。

その時の防犯カメラ映像(CCTV footage)はこちらのニュース映像でご覧いただけます。

■情報源&英文引用元

Do you want salad and the police with that? Cool kebab shop owner ignores robber

↑ニュースの原文は「ハードルが高い」と思う方は
無料アプリ「英読(えいどく)」をどうぞ。

■おまけ解説

ちなみに、上記のニュースの中で紹介されていますが、
このエジプト人店主は

chillest chip shop operator

と名付けられたのだとか。

一体どういう意味か分かりますか?

 

shop operator はもちろん「販売員」「店員」ですよね。

chill は「冷たい」ことを表わしますが、そこから「冷淡な、冷徹な」という意味を持ちます。
それの最上級ですから、日本語に訳すなら「冷静すぎる店員」あたりでしょうか。

でも、chip(チップ)って何!?と思いませんか?

 

この事件が起こったのはニュージーランド。

つまり、米語(アメリカ英語)ではなく、イギリス系です。

そうすると、chips は fish and chips のように
「フライドポテト」の意味を持ちます。

(freeze) chill chips で(お店で揚げる前の)「冷凍のポテトフライ」なんですね。

「冷静すぎる店員」だったら別に coolest shop operator でいいんですが、
ここでは chillest chip shop operator にすることで

「冷静すぎるファーストフード店員」

というニュアンスが出ているのではないかと思います。


  • この記事を書いた人

    イングリッシュ・ドクター 西澤ロイ

    イングリッシュ・ドクター(英語のやさしい“お医者”さん)。
    英語が上達しない原因となっている「英語病」をなおす専門家。
    TOEIC満点(990点)、英検は4級。獨協大学英語学科を卒業。言語学を専攻。

    著書に「頑張らない英語」シリーズ(あさ出版)、新刊『英語学習のつまずき50の処方箋』(ディスカヴァー21)など、計11冊で累計17万部を突破(書籍の一覧はこちら
    日本人が「英語ができない時代」を終わらせることを目指して日々活動中。