I bet. と You bet. の意味がよく分かりません

 

...I bet. と You bet. の意味がよく分かりません


Q.I bet. と You bet. の意味がよく分からず、
頭の中でごっちゃになってしまいます。
 
空港での会話文で
A: I wish I could have stayed a little longer.
(もう少し長くいられたらなぁ)
B: I bet.
(だろうね。)
 
また、市内観光について話している場面で、
A: Does the tour also include movie star homes?
(ツアーでは映画スターの家も見られますか?)
B: You bet.
(もちろんです。)
 
同じ bet で返すときになぜ I とYou になるのか分かりません。

 
ご質問ありがとうございます。
 
bet というのは「賭ける」ということですよね。
誰が賭けるのか、しっかりとその動作を感じて下さい。
 
そうすれば、難しいことは何もありませんから。
 

 

I bet.の意味の解説

最初の会話文ではAさんが「願って」います。
 
A: I wish I could have stayed a little longer.
(もう少し長くいられたらなぁ)
 
それに対してBさんは
 
B: I bet.
 
つまり、BさんはAさんが願っていることに「賭ける」と言っているんです。
 
お金を賭けるのと同じくらいに認めるから、
ここでは「だろうね」という訳になっているのでしょう。
 

辞書における I bet. の記載

ここで、I bet. が辞書にはどのように載っているかを確認してみましょう。
 

(1) 確かに, 大丈夫, そのとおり.
(研究社 新英和中辞典より)

 
「確かに、大丈夫、そのとおり」という意味合いは、
相手の発言に対して「お金を賭けてもいい」、つまり、
「そのぐらい確かなもの」だと伝えているのです。
 
さらなる用法として、
I bet の後ろに「文」をつなげることで、
「きっと・・・だ」
という意味合いにもなります。
 
I bet it will rain tonight.
(きっと今夜は雨だよ)

 
I bet John will envy you.
(ジョンは悔しがるに違いない)

 
このような感じで
「きっと・・・だよ」
「・・・に違いないって」
なんて英語で言いたい場合には、
ぜひ I bet… を使ってみてくださいね。
 

You bet.の意味の解説

次に、
You bet.
の方に行きましょう。
 
もう1つのやり取りでは
 
A: Does the tour also include movie star homes?
(ツアーでは映画スターの家も見られますか?)
 
という風にAさんが質問しています。
それに対して
 
B: You bet.
 
ですから、「あなた(=Aさん)が賭ける」と言っています。
 
つまり、あなたがお金を賭けてもいいくらい確実だよ、
ということを言っているのです。
 
だから「もちろん」と訳されています。
 

辞書における You bet. の記載

(1) 《口語》 きっと, もちろん, そのとおりだ, いいとも.
“Are you going to the seaside?”—“You bet!”「君は海へ行くかね」「もちろん行く」.
(研究社 新英和中辞典より)

 
辞書に載っている日本語訳を見てみても、
すべて「確実性」を表わす感じですよね。
 
A: Will you come again sometime?
(またいつか来てくれる?)
 
B: You bet.
(もちろん)
 
(なお、上で辞書にも書いてある通り、
口語的な、くだけた表現です)
 
「もちろん」ということを言いたければ
Sure.
Certainly.
などのような言い方もあります。
 
でもここで You bet. と言えたら、
カッコよくないですか?
 
いろんな状況で使えますので、
もう少し例文をご紹介しておきましょう。
 
A: Life isn’t fair…
(人生って不公平だな……)
 
B: You bet.
(確かにそういうものだね)
 

You bet.には「どういたしまして」の意味もある?

また、アメリカでは Thank you. への返事として
You bet. が使われることがあります。
 
A: Thanks a lot for your help!
(手伝ってくれてどうもありがとう!)
 
B: You bet!
 
これも、暗記してしまったら、もったいないですね。
 
「私があなたを助けることに賭けてくれてもいいよ」
という気持ちがおそらくあるのでしょうね。
 
他にも
Sure thing!(もちろん~)
Anytime!(いつでもどうぞ)
のような表現もあります。
これらと似ていますよね。
 


  • この記事を書いた人

    イングリッシュ・ドクター 西澤ロイ

    イングリッシュ・ドクター(英語のやさしい“お医者”さん)。
    英語が上達しない原因となっている「英語病」をなおす専門家。
    TOEIC満点(990点)、英検は4級。獨協大学英語学科を卒業。言語学を専攻。

    著書に「頑張らない英語」シリーズ(あさ出版)、新刊『英語学習のつまずき50の処方箋』(ディスカヴァー21)など、計11冊で累計17万部を突破(書籍の一覧はこちら
    日本人が「英語ができない時代」を終わらせることを目指して日々活動中。