no longerの意味と使い方。なぜ 「もはや〜ない」になるのですか?

 

...no longerの意味と使い方。なぜ 「もはや〜ない」になるのですか?


Q.no longer ~ はなぜ「もはや~ない」という意味になるのでしょうか?
個々の単語の意味はなんとなく分かりますが、どうしてこうなるのか全く分かりません。

「no longer」は「もはや~ない」という意味だと
暗記している方が少なくないでしょう。

しかし、段階を踏んで(順を追って)理解していけば、
特に暗記する必要もありません。

ぜひ今こそ、no longer という表現をしっかりと理解して
しまいましょう。
 

 
まずは 「wait longer」 という表現を考えてみましょう。

longer は long の比較級ですから「より長く」。
つまり、wait longer で「より長い時間を待つ」という意味になりますよね。

では
I can’t wait any longer.
という文だとどうでしょうか。

I can’t wait… で「待てない」ですね。

I can’t wait longer. で「より長く待つことはできない」
という意味になります。
 
そこにさらに any という単語がくっついています。

any は「どんな~でも」という任意性を表します。
(詳しくは『頑張らない英文法』をお読みださい)
そして not をつけて any を否定することで
「どんな~もない」⇒「何もない」
という全否定になります
 
ですから
I can’t wait any longer.
で「これ以上長い時間を待つことは全くできない」、つまり、
「これ以上(長い時間)は待てない」ということになります。
 
他にも
「not ~ any longer(これ以上は~ない)」
を使った例文を見てみましょう。
 
I can’t stand it any longer. だと「これ以上は耐えられない」、
I can’t stay any longer. だと「これ以上は滞在できない」、
I can’t fight any longer. だと「これ以上は戦えない」
ということになりますよね。

 

さて、not+any は no という1単語で言い換えることができます。

I don’t have any money. ⇒ I have no money.

I don’t have any problem. ⇒ I have no problem.

ですから
I can’t wait any longer.
の「not ~ any longer」は「no longer」と言い換える
ことができるのです。

英語では否定語は動詞の前に持ってきますから
I can no longer wait.
のようにも言えるのです。

ということで、no longer は「これ以上~ない」「もはや~ない」
などという意味になるのです。

 

no longerにもっと慣れていただくために、
少し用例をご紹介しておきます。
 
I can no longer stand it.
これ以上は耐えられない。
 
I can no longer stay here.
これ以上ここには滞在できない。
 
I can’t no longer fight.
これ以上は戦えない。
 
You are no longer a child.
あなたはもう子供ではない。
 
I’m no longer young.
私はもはや若くはない。
 
It’s no longer a dream to fly to the Mars.
火星へと飛んでいくことはもはや夢ではない。
 
The Giant Panda is no longer an endangered species.
ジャイアントパンダはもはや絶滅危惧種ではない。

 


  • この記事を書いた人

    イングリッシュ・ドクター 西澤ロイ

    イングリッシュ・ドクター(英語のやさしい“お医者”さん)。
    英語が上達しない原因となっている「英語病」をなおす専門家。
    TOEIC満点(990点)、英検は4級。獨協大学英語学科を卒業。言語学を専攻。

    著書に「頑張らない英語」シリーズ(あさ出版)、新刊『英語学習のつまずき50の処方箋』(ディスカヴァー21)など、計11冊で累計17万部を突破(書籍の一覧はこちら
    日本人が「英語ができない時代」を終わらせることを目指して日々活動中。