英語のRとLの音を区別して聞き取れるようになる方法

 

...英語のRとLの音を区別して聞き取れるようになる方法


Q.RとLの音が聞き取れません

こんにちは、イングリッシュ・ドクターの西澤 ロイです。
 
リスニング教材「リアル・リスニング」の受講者さんから
以下のご質問をいただきました。
 

RとLの音が聞き取れません。
2つを比較した音声で続けて聞くと違いがなんとなくは分かるのですが、
普通に聞いた際には違いが分かりません。
 
根気強くひたすら(集中して)、繰り返し聞くことで、違いが分かるようになるのでしょうか?
声に出してもやってはいますが、自信を持って違いが分かるようになる気がしません。

 
そう、大切なのは「根気」です。
 
・・・というのはウソです(笑)
 
「繰り返しやれば」とか「根性でたくさんやれば」という
教えがもしあったとしたらニセモノだと思ってください。
 
そんなことを言う先生がいたならば、
上達/指導方法を知らないだけですから。
 

効率的なスキルの身につけ方

発音に限らず、効率的なスキルの身につけ方
というものが存在します。
 
それは以下の3つのプロセスを経ます。
 
1.やり方を理解する
2.(意識的に)できるようになる
3.(無意識的に)できるようになる

 
つまり「繰り返しやる」「たくさんやる」というのは、
3ステップ目なのです。
 
その前に、やり方を理解した上で、意識的に
できるようになる必要があるのです。
 
その段階をすっ飛ばしているから、
「根性」で「頑張る」必要が出てきてしまうのです。
 

効率的な発音スキルの身につけ方(R&L)

では、これをRとLの発音に置き換えてみましょう。
 
まず「やり方を理解する」ことが大切ですから、

1.RとLの発音方法をきちんと理解すること

が大切です。
 
ここをよく分からないままにしていると、
永遠に分からない――と思ってください。
 
Rの発音方法が分からない、という場合には
以下の動画を参考にしてください。

 
Lの発音方法が分からない場合にはこちら。

 

2.短い音で練習する

次に、RやLが含まれる音を使って、
「意識的」に言えるようになる必要があります。
 
例えば ra とか la みたいな音であったり、
right や light のような単語で練習します。
 
これを「意識」して、正しく言えるように
する必要があります。
 

3.無意識に言えるように練習する

「意識」すれば、RやLを正しく発音できる
ようになったら、それを「無意識」にできるように
練習する最終段階です。
 
例えば、
Right, right, right!
のように3回連続で正しく言えますか?
 
Right, light, right, light.
のように交互に言えますか?
 
I don’t like to read long novels written by Richard Loss.
のような英文をスムーズに(もちろん正しく)発音できますか?
 

発音とリスニングの関係

さて、今まで解説してきたのは、LとRの
発音方法です。
 
元々いただいたご質問は、
「RとLの音を聞き取るには?」
ということでした。
 
私がまず発音のお話をしたのは、
発音スキルとリスニング力が
非常に深い関係にある
からです。
 
言語習得における研究では、
「自分で発音できない音は聞き取れない」
というのが定説となっています。
 
ですから、RとLが聞き取れるようになりたいなら
まずはRとLの発音方法を理解し、そして、
意識してできるようになることが絶対必要です。

 
自分で発音ができる、ということは、
自分で聞いた時にもどちらかが分かることに
つながります。
 
ですから、自分で発音できるようになった上で、
しっかりとテキストを確認しながら、
耳に集中してリスニングを行なってみてください。
 


  • この記事を書いた人

    イングリッシュ・ドクター 西澤ロイ

    イングリッシュ・ドクター(英語のやさしい“お医者”さん)。
    英語が上達しない原因となっている「英語病」をなおす専門家。
    TOEIC満点(990点)、英検は4級。獨協大学英語学科を卒業。言語学を専攻。

    著書に「頑張らない英語」シリーズ(あさ出版)、新刊『英語学習のつまずき50の処方箋』(ディスカヴァー21)など、計11冊で累計17万部を突破(書籍の一覧はこちら
    日本人が「英語ができない時代」を終わらせることを目指して日々活動中。