「~について」はaboutだけでなくwithもある?

 

...「~について」はaboutだけでなくwithもある?


英会話教材の中に、
Nobody can help you with that.
(それに関しては誰もあなたを助けてあげられません)
という例文が出てきました。
 
私だったら
Nobody can help you about that.
のようにaboutにするところなのですが、なぜwithなのでしょうか?

 
まずは、「about = ~について」という暗記から脱却しましょう、
という話をこちらの記事でしました。

 
aboutのイメージは「周り」。
 
Nobody can help you about that.
という言い方ももちろんできますが、
「その辺りについては…」というニュアンスになります。
 

withのイメージ

withのイメージは元々は「一緒にいる」ことです。
 
そこから例えば「I’m not with him now.」と言えば
「いま彼とは一緒にいない」ことになりますし、
 
「with a pen in his hand」というのは
難しく言えば「付帯状況」になりますが、
何かを「持っている」ことにもなります。
 

「~について」という意味にも派生するwith

さて、
I’m happy with what I have.
という英文の意味が分かりますか?
 
これは「持っている」という意味合い、つまり
「自分が持っているもの“”満足」
とも訳せます。
 
しかしそれだけでなく、
「自分が持っているもの“に関して”満足」
と捉えることもできるのです。
 
つまり、「~について」という意味にも
なるということなのです。
 
Nobody can help you with that.
はそういう使い方なのです。
 


  • この記事を書いた人

    イングリッシュ・ドクター 西澤ロイ

    イングリッシュ・ドクター(英語のやさしい“お医者”さん)。
    英語が上達しない原因となっている「英語病」をなおす専門家。
    TOEIC満点(990点)、英検は4級。獨協大学英語学科を卒業。言語学を専攻。

    著書に「頑張らない英語」シリーズ(あさ出版)、新刊『英語学習のつまずき50の処方箋』(ディスカヴァー21)など、計11冊で累計17万部を突破(書籍の一覧はこちら
    日本人が「英語ができない時代」を終わらせることを目指して日々活動中。