英語のリンキング(音の変化)の練習方法

 

...英語のリンキング(音の変化)の練習方法


こんにちは、イングリッシュ・ドクターの西澤 ロイです。
 
このようなご質問をいただきました。
 

Q.英語のリスニング力をアップさせたいのですが、
リンキングの練習方法を教えてください。

 
仰る通り、英語は音がくっついたり、落ちたりして、
大きく変化します。
 
Check it out! が「チェケラ!」と聞こえる・・・
みたいな例はたくさんありますよね。
 
ですから、以下のように考えている人が多いのです。
 
「英語は、音が変化するから聞き取れない。」
 
どうですか?
そう思っていませんか?
 
むしろ、そういう風に言う先生も多いかもしれません。
 
世の中の、リスニングに関する書籍を読むと、
その大部分は、音の変化についての解説だったり
しますし・・・。
 
しかし、私はイングリッシュ・ドクターとして、
お伝えしたいことがあります。
 
「音が変化するから聞き取れない」
のではありません。
 
実は、もう少し手前に原因があるのです。
 
その原因をクリアしていないのに、
「リンキング」が問題だと思ってしまっているから、
いくら音の変化を学んでも、結局、聞き取れない・・・
という結果になってしまうのです。
 
一体何が本当の原因なのか、
身も蓋もないお話ですが、真実をお伝えします。
 
実は・・・
 
別に音が変化していなくても、
聞き取れないんです。
 
そもそも聞き取れていないんですよ。

 
そしてさらに音がつながったりするから
余計に聞き取れなくなってはいるのですが、
そもそも聞き取れていないんです!
 
ですから、リンキング以前にやるべきことが
あります。
 
それは、リスニングをした時に、
「目」と「耳」を一致させる
ということです。
 
「耳から聞こえる音」がありますよね。
そして、そのテキストを見た時に、
「こう聞こえるはずだと思い込んでいる音」
がありますよね。
 
Check it out.
で言うと、「目」で見たら
「チェック・イット・アウト」
なんですよ。
 
でも、「耳」から聞こえるのは
「チェケラ」
なわけです。
 
この「目」と「耳」が一致していない限り、
英語の音は聞き取れません。
 
つまり、「目」と「耳」を一致させる
という作業が必須なのです。
 
どうですか?
あなたはテキストのある題材を使って
リスニングをしていますか?
 
そして聞き取れなかったところが
一体何と言っていたのか、しっかりと
テキストで確認していますか?
 
そして、聞き取れなかった箇所を
また何度も繰り返し聴いたりして
いますか?
 
それをやらずして、リンキングのせいに
していては、リスニング力は上がりません。
 
ですからまずは「目」と「耳」を一致
させることが重要なのです。
 
***
 
さて、Check it out. に話を戻しましょう。
 
Check it out.
がなぜ「チェケラ」と聞こえるのか
分かりますか?
 
ここで、分からないままに、
「これはチェケラだ」と思い込もうと
する人も多いです。
 
そうすると、結局、「目」と「耳」が
一致していないから、単なる「音の暗記」
になってしまいます。
 
「この単語はこうやって発音するのか!」
「なるほど、こうやって聞こえるんだ」
という納得が大切なんですよ。
 
その一部として、リンキングも必要でしょう。
ただし、リンキングなんて全く難しい
ことはありません。
 
音がつながったり、落ちたりしますが、
「その方が言いやすいからそうなるだけ」
だからです。
 
つまり、
「なるほど、その方が言いやすい」
と思えれば(思えるまでしっかりと音を確認すれば)
いいだけなんです。
 
ですから、まずはしっかりとテキストを確認して
「目」と「耳」を一致させることを意識して
みてください。
 


  • この記事を書いた人

    イングリッシュ・ドクター 西澤ロイ

    イングリッシュ・ドクター(英語のやさしい“お医者”さん)。
    英語が上達しない原因となっている「英語病」をなおす専門家。
    TOEIC満点(990点)、英検は4級。獨協大学英語学科を卒業。言語学を専攻。

    著書に「頑張らない英語」シリーズ(あさ出版)、新刊『英語学習のつまずき50の処方箋』(ディスカヴァー21)など、計11冊で累計17万部を突破(書籍の一覧はこちら
    日本人が「英語ができない時代」を終わらせることを目指して日々活動中。