as ~ as possibleの意味や使い方がうまく理解できません

 

...as ~ as possibleの意味や使い方がうまく理解できません


Q.英語の熟語に非常に苦戦しております。
as 〜 as possible 「できる限り〜」と教わりましたが、まったくもって「???」です。
そもそも「as」が理解できていないのだと思うのですが、
どのように考えたら暗記ではなく、納得できますか?

 
これはいくつかの段階に分けて順番に考えていくと良いでしょう。
 
まず、as は「同じくらいである」ことを表す単語です。
そして、as ~ as という表現があります。
 
例えば
John is as tall as Mike.

これは
John is tall.
Mike is tall.
という2つの文があって、それを as で同じくらいだとつなげています。
 
John is as tall as Mike (is tall).
ということです。
 
「どうして as ではさむの?」と思うかもしれませんが、
John is tall. といきなり言ってしまうと、そこで話が終わってしまいます。
 
ですから John is as tall… のように言うことで、「同じくらい tall」
だと表現します。
 
そうすると、「何と同じくらいなのか」が気になりますよね。
それを as で受けて … as Mike (is tall). と言うのです。
 
つまり、これで「ジョンはマイクと同じくらい背が高い」という意味になります。
 
それを踏まえて、次の文を見てみましょう。

John ran as fast as he could.
 
John ran as fast…
ですから、「ジョンは同じくらい早く走った」のです。
 
そして、何と同じかと言うと、
… as he could (run fast). ですから「彼が早く走れる」、
つまり「彼の限界」を表しています。
 
「限界と同じくらい早く走った」、つまり「できるだけ早く走った」
という意味になりますよね。
 

 
そして、ご質問の as ~ as possible ですが、
John ran as fast as he could.
の he could のところを possible という1語で置き換えています。
 
こうすることで、主語を言ったり、can を活用させたりという
手間が省けて便利なのです。
 
ですから
as fast as possible(できるだけ早く)
as soon as possible(できるだけすぐに)
as quickly as possible(できるだけ素早く)
などのように様々な言い方ができ、それをまとめると
as ~ as possible で「できるだけ~」ということになるのです。


  • この記事を書いた人

    イングリッシュ・ドクター 西澤ロイ

    イングリッシュ・ドクター(英語のやさしい“お医者”さん)。
    英語が上達しない原因となっている「英語病」をなおす専門家。
    TOEIC満点(990点)、英検は4級。獨協大学英語学科を卒業。言語学を専攻。

    著書に「頑張らない英語」シリーズ(あさ出版)、新刊『英語学習のつまずき50の処方箋』(ディスカヴァー21)など、計11冊で累計17万部を突破(書籍の一覧はこちら
    日本人が「英語ができない時代」を終わらせることを目指して日々活動中。