Q.dentistにつける冠詞はa?the?
こんにちは、イングリッシュ・ドクターの西澤 ロイです。
こういうご質問をいただきました。
ロイさんは『頑張らない英文法』の中で
冠詞のtheは「(何を指しているか)分かるでしょ?」と
解説していましたが、aとtheに関して質問があります。「歯医者に行った方がいいよ」は
You should go to a dentist.「私は明日歯医者に行かないといけない」は
I have to go to the dentist tomorrow.という例文が出てきました。
話し手と聞き手の間に「あの医者」という共通認識が
ある場合に「the dentist」にして、共通認識が特に
ない場合に「a dentist」にするのでしょうか?
ポイントは「かかりつけ」の医者かどうか
いいご質問をありがとうございます。
「共通認識があるかどうか」というのは
theの基本的な使い方の1つです。
ただ、今回の歯医者の場合にはちょっと
違うケースに分類できます。
歯医者は、かかりつけのところがある人が
多いのではないでしょうか。
「a dentist」と言ってしまうと、
「どこでもよい」という「任意性」の
ニュアンスが出てしまう場合があります。
つまり、
I have to go to the dentist tomorrow.
と言えば「かかりつけの歯医者に行く」という
ニュアンスが出ます。
それに対して、aを使って
I have to go to a dentist tomorrow.
と言ったならば、かかりつけであるという
ニュアンスなしで、とにかくどこかの歯医者に
行くと伝えることになります。
ですから
「歯医者に行った方がいいよ」が
You should go to a dentist.
になるのです。
別に「かかりつけの歯医者に行きなさい」と
言いたいわけではなく、「どこでもいいから
とにかく歯医者に行きなさい」と伝えたいからです。
補足:theをつける方が一般的
さらに言うならば、常識的な話として
お医者さんは、かかりつけのところがある
ケースが多いですから、theを使う方が
一般的なのです。
ですから、「どこでもいい」という意識がない
限りは「the dentist」を使うのが良いでしょう。
似た例:post office / park / station
例えば、
・郵便局に行くこと
・駅に行くこと
をそれぞれイメージしてみてください。
郵便局も大抵は、最寄りの局があって、
そこにいつも行くのではないでしょうか。
公園も、行きつけの公園があったり
するものです。
また、駅も、最寄りの駅や、普段使う駅が
決まっているのではないでしょうか。
そういう郵便局は the post office
なのです。
行きつけの公園に行くから
go to the park
であり、いつも使っている駅に行くから
go to the station
なのです。