「良い英語教材」を探してはいけない

 

...「良い英語教材」を探してはいけない


多くの英語学習者の方が、こう思っているのではないでしょうか?

「英語が話せるようになる教材が欲しい」
「英語がマスターできる教材はないの?」

その気持ちはよく分かります。
でも、そういう教材を探してはいけません。

その理由はシンプルです。
英語は1つの教材だけでマスターできるほど、単純なものではないからです。

一口に「英語力」と言っても、それは様々な力の組み合わせです。
リスニング力、発音、語彙力(ボキャブラリー)、文法力など様々な側面があります。

それら全てが1つの教材を使っただけで同時に身につく・・・ということは残念ながら困難だと言わざるを得ません。

 

違う言い方をするなら「教材=題材」です。

「この教材を使えば上達する」という考え方がうまく行かないことは、他のモノに喩えてみるとよく分かります。

車のレースで喩えるなら「このコースを走ると上達する」、
野球で喩えるなら「この球場で練習すると上達する」ということです。

変な考え方ですよね(笑)

 

もちろん、教材は自分のレベルに合ったものである必要があります。
でも、教材はあくまでも学習のための題材に過ぎないのです。

私ロイは、「私は○○という教材のおかげで上達しました」という上級者を見たことがありません。

そもそも、教材が良いから上達できるのではありません。
教材の「使い方」が良いから上達するのです。

ですから、良い教材を探すのではなく、教材をうまく使える自分になりましょう。

 


  • この記事を書いた人

    イングリッシュ・ドクター 西澤ロイ

    イングリッシュ・ドクター(英語のやさしい“お医者”さん)。
    英語が上達しない原因となっている「英語病」をなおす専門家。
    TOEIC満点(990点)、英検は4級。獨協大学英語学科を卒業。言語学を専攻。

    著書に「頑張らない英語」シリーズ(あさ出版)、新刊『英語学習のつまずき50の処方箋』(ディスカヴァー21)など、計11冊で累計17万部を突破(書籍の一覧はこちら
    日本人が「英語ができない時代」を終わらせることを目指して日々活動中。