英会話において、リスニングや発音を後回しにすべき理由

 

...英会話において、リスニングや発音を後回しにすべき理由


こんにちは、イングリッシュ・ドクターの西澤ロイです。
 
大人が英語をやり直す場合に、私がオススメするのは
「英会話」、それも「言いたいことを英語で言える力」
をつけることだけに特化することです。
 
「発音が悪かったら通じないのでは?」
「相手の言っていることが聞き取れない」
といったことを心配する人もいるかもしれません。
 

まず、発音は後回しでOK

発音はもちろんうまいに越したことはないです。
そして、発音が上手であれば英語ができる人に
見られます。
 
でも、発音が悪いから通じない、
というわけではない
んですよ。
 
韓国人には韓国語訛りがありますし、イタリア人
にはイタリア語訛りがあって、みんな発音は悪いのです。
 
日本人の問題は、声が小さいこと――。
「ごにょごにょ」言っているから、相手の耳に
届いていない方が圧倒的に問題なのです。
 
ですから、まず発音に関しては、
「自信をもって大きな声で話す」
ことだけでOKなのです。
 

リスニングも後回しにするのがオススメ

英会話は、相手の言う英語を聞き取って、
それに対して答えなければいけません。
 
ですから、リスニングが大事だと思っている
人がとっても多いんです。
 
もちろん、リスニングは大事ですし、
聞き取れるに越したことはないですよ。
 
でも、学生向けのお話ではなく、
大人が英語をやり直す場合に限っては
リスニングは後回しにすることを
敢えてオススメします。

 

理由1:リスニングは時間がかかる

日本語は英語よりも音が少ないですし、
周波数が違います。
 
そのため、日本語の感覚のまま、
普通に英語をいくらリスニングしても
たいして聞き取れるようにはなりません。
 
ちゃんと聞き取れるようになったり、
リスニングに自信を持てるようになるためには
発音の練習をし、正しい聴き方を身につけ……
ということが欠かせません。
 
正しいやり方でやらないと、何十年たっても
ナマの英語が聞き取れるようにはなりません。
 
正しいやり方でやったとしても、リスニング力に
自信が持てるようになるためには数年レベルで
時間がかかるものです。
 
つまり、リスニングとスピーキングは
切り離して考えた方が良いのです。
 

理由2:会話のキモ

英語でのコミュニケーションで一番大事なのは、
自分の言いたいことを英語で伝えられることです。
 
ちょっと極端な例えですが、仮に相手の
言っていることが分からなかったとしても、
 
「あんたの言っていること、
よく分からないけど、
こうで、こうで、
こうなんですよ。
分かった?」

 
って言えたら、なんとかなります。
 
逆に、相手の言っている内容が分かるのに、
言いたいことが言えない人が山ほどいるんです。
 
ですから、最も大事なのは
「言いたいことを英語で言える力」
なのです。
 
ぜひ、リスニングも発音も後回しにして、
スピーキング力を高めていきましょう。
 
「英語は既に話せる」とお伝えしていますように、
言いたいことを簡単な英語で言えるようになる方が
圧倒的に早いからです。
 


  • この記事を書いた人

    イングリッシュ・ドクター 西澤ロイ

    イングリッシュ・ドクター(英語のやさしい“お医者”さん)。
    英語が上達しない原因となっている「英語病」をなおす専門家。
    TOEIC満点(990点)、英検は4級。獨協大学英語学科を卒業。言語学を専攻。

    著書に「頑張らない英語」シリーズ(あさ出版)、新刊『英語学習のつまずき50の処方箋』(ディスカヴァー21)など、計11冊で累計17万部を突破(書籍の一覧はこちら
    日本人が「英語ができない時代」を終わらせることを目指して日々活動中。