「アナ雪2(Frozen 2)」で心に残った英語表現たち(基本ネタバレなし)

 

...「アナ雪2(Frozen 2)」で心に残った英語表現たち(基本ネタバレなし)


こんにちは、イングリッシュ・ドクターの西澤 ロイです。
 
先日、アナと雪の女王2(原題:Frozen II)を
ロイ友会の仲間と一緒に見てきました。
 
普通にアニメ映画を観ようとすると、
「日本語吹き替え版」になってしまいますから、
英語が聞ける「字幕版」を選びました。
 
「Original Movie Night」
と題して、見てきたわけです。
 
私ロイは、映画を観る際には、ノートを片手に
暗闇の中でメモを取ります。
 
そうやってゲットした、アナ雪2で印象的だった
英語のセリフをご紹介します。
 

「魔法の森」を英語で言えますか?

「魔法の」と言われると、magical という単語が
思い浮かぶ人が多いかもしれませんが、
映画の中では以下のように表現されていました。
 

Enchanted Forest

 
enchant は「魔法をかける」という意味の動詞ですね。
 

「聞こえた?」

映画の中で、エルサにだけ聞こえる「声」があります。
 
それを耳にしたエルサが「聞こえた?」と字幕では
言うのですが、英語はこうなっていました。
 

Do you hear that?

 
「Did you…?」という過去形ではなく、
「Do you…?」という現在形でした。
 
これは、日本語が「聞こえる?」でも良い、
美妙なニュアンスのところではありますが、
発言をしている時点でも、その声が聞こえていますから
現在形になっているのでしょう。
 

 

「もっと慎重になって」

「もっと慎重になって」を英語で言おうとすると
You should be more careful.
You need to be more careful.
といった表現を思いつく人が比較的多いのでは
ないでしょうか。
 
「アナ雪2」の中では、以下のように
表現されていました。
 

You’re not being careful.

 
これぞネイティブの言葉の選び方ですね。
 
文法的によく分からない人もいるかも
しれませんが、これはbe動詞の進行形であり、
「一時的にする」ニュアンスが強くなります。
 
(※こちらの記事もご参考にどうぞ
「be動詞が2つ連続?(Are you being served?)」
 
危険な場面だからこそ、普段よりも余計に注意をする
必要があるから、進行形が使われています。
 
そして、相手に直接「注意しろ」と指摘するのではなく、
「相手がそうしていない」と伝える……。
 
こういう気の利いた英語表現をぜひ使えるように
なりたいものです。
 

クリストフが「森は慣れてる」

アナの彼氏であるクリストフが、
「森は慣れてる」と字幕で言うのですが
英語でどう言ったと思いますか?
 
答えは・・・
 

I know the woods.

 
この know の使い方がいいですね。
ちなみに、映画「マトリックス(The Matrix)」では
カンフーをマスターしたネオ(Neo)がこう言いました。
 

I know Kung Fu.

 
know は、ただ「知っている」というだけでなく、
直接の目的語にした場合には、深く知っている
ようなニュアンスが出ます。
 

 

詩人(?)になったオラフ

「アナ雪2」の設定は、前作の3年後。
 
3歳年齢を重ねたオラフ(Olaf)は
ちょっと詩人っぽくなっていました。
 
そのことを自分でこう表現しています。
 

Maturity has made me poetic.
(年齢を重ねて詩人になってしまった)

 
maturity(成熟)という言葉が、良い味を
出していますね。
 
ぜひあなたも、日本語吹き替えではない、
英語バージョンで「Frozen 2」を楽しんでください。
 
期待を裏切らない、良い出来の映画だったと
個人的にも思います。
 


  • この記事を書いた人

    イングリッシュ・ドクター 西澤ロイ

    イングリッシュ・ドクター(英語のやさしい“お医者”さん)。
    英語が上達しない原因となっている「英語病」をなおす専門家。
    TOEIC満点(990点)、英検は4級。獨協大学英語学科を卒業。言語学を専攻。

    著書に「頑張らない英語」シリーズ(あさ出版)、新刊『英語学習のつまずき50の処方箋』(ディスカヴァー21)など、計11冊で累計17万部を突破(書籍の一覧はこちら
    日本人が「英語ができない時代」を終わらせることを目指して日々活動中。