酉年(とり年)を英語で言うと?

 

...酉年(とり年)を英語で言うと?


酉年を英語で言えますか?

こんにちは、西澤 ロイです。
 
先日、一緒にラジオをやっている友人
「酉年って英語でなんて言うか知ってる?」
と聞いたら
Bird Year?
と返されました。
 
まあまあ、気持ちは分かりますけど、
「とり年」の「とり」は一般的な「鳥」たちのことではなく、
「鶏」のことですから、少なくともChicken Yearと
言って欲しかった……(笑)

 

酉年には一応3パターンの言い方がある

「酉年」と言う場合には、
一応以下の3つの表現が使われています。
 
・the Year of the Rooster
・the Year of the Cock
・the Year of the Chicken

 

英語では鶏の性別を区別する

「酉年」の鶏は「雄鶏(おんどり)」のようです。
 
英語では雄鶏のことはrooster、もしくはcock、
雌鶏(めんどり)のことはhenと言います。
 
なお、cock という単語は、口語で「男性器」
という意味でも頻繁に使われるため、
the Year of the Rooster
の方が無難でしょうね。
 
なお、性別を気にしない言い方が Chicken であり、
the Year of the Chicken
という表記も(正式ではないかもしれませんが)
ネットでは結構使われている模様です。

 

the Roosterのtheって何?

ぜひ疑問に思っていただきたいのは、
the Year of the Rooster
のtheが一体何を意味しているのかです。
 
「ただついているだけ」ではありませんよ!
 
『頑張らない英文法』で解説していますが、
theというのは元々はthat(それ)から来ていて
「(何を指しているか)分かるでしょ」
という気持ちで使われます。
 
the Roosterのように言う場合の用法は、
文法的には「種類(種族)全体」を指す……といった
説明がされることがあります。
 
しかし、そんな分類は重要ではありません。
 
「the Rooster」というのはつまり、
「雄鶏だよ、分かるでしょ!」
と言っているわけです。
 
多分、「(赤い)大きなトサカ」があるでしょう。
そして何よりも
「コケコッコー!(Cock-a-doodle-doo!)」
と鳴きますよね。
 
そういった「典型的な雄鶏」を思い浮かべてください。
それを指しているのが「the Rooster」なのです。
 


  • この記事を書いた人

    イングリッシュ・ドクター 西澤ロイ

    イングリッシュ・ドクター(英語のやさしい“お医者”さん)。
    英語が上達しない原因となっている「英語病」をなおす専門家。
    TOEIC満点(990点)、英検は4級。獨協大学英語学科を卒業。言語学を専攻。

    著書に「頑張らない英語」シリーズ(あさ出版)、新刊『英語学習のつまずき50の処方箋』(ディスカヴァー21)など、計11冊で累計17万部を突破(書籍の一覧はこちら
    日本人が「英語ができない時代」を終わらせることを目指して日々活動中。