alwaysをnotで否定する時の注意点(部分否定と全否定)

 

...alwaysをnotで否定する時の注意点(部分否定と全否定)


こんにちは、イングリッシュ・ドクターの西澤 ロイです。
 
こんなご質問をいただきました。
 

Q.I do not always watch TV after dinner.
という英文を訳す問題があり、
「私はいつも夕食の後にテレビは見ません」
と訳しました。
 
しかし、その教材によると正解は
「私は夕食の後にいつもテレビを見るわけではありません」
になっていたのです。
 
一体なぜなんですか?
always の位置で和訳が、変わってくるのでしょうか?

alwaysを否定すると「部分否定」と「全否定」になる

仰る通り、always の位置によって、
意味が変わってきます。
 
結論から先に言ってしまいますと、
「いつも見ない(全く見ない)」という全否定を
したいならば、
 
I always don’t watch TV after dinner.
 
という語順にすることができますが、
あまりオススメできる言い方ではありません。
 
文法的に正しくするならば never を使って
I never watch TV after dinner.
のように言うことが大切です。
 
そして、問題文として出てきた
I do not always watch TV after dinner.
は「部分否定」になりますので、
「いつも見る・・・わけではない」
という意味になります。
 
ただし、これをただ暗記することは
オススメしません。
 
その奥にある英語の考え方からしっかりと
押さえておくことが大切です。


 

notが否定するものは・・・

以下のことをしっかりと覚えておいてください。
 
notという否定語は、基本的に
その後に来る語句を否定します。

 
先ほどの「部分否定」の英文を
もう一度見てみましょう。
 
not の後ろに何がありますか?
 
I do not always watch TV after dinner. 
 
そう、この語順になると
「いつも見る」ということを否定しますので
「いつも見る…というわけではない」
という部分否定になるのです。
 
それに対して、always don’t という
語順にすると、以下のように思えます。
 

 
ただし、日本語でも「いつも・・・しない」
という語順で伝えようとすると
「いつも・・・するわけではない」
という言い方が存在するように、
always… not…
という表現はいまいちなんです。
 
そうすることで「いつもしない」ことが
「夕食後にTVを見る」ことには一応なりますが
全否定をしたいのであれば never という
単語が存在しますから、
I never watch TV after dinner.
という言い方をするのがベターです。
 
alwaysを否定文で使う場合には
not always という語順にして、
「いつも~するわけではない」
という部分否定として使うことが一般的ですので
しっかりと押さえておきましょう。
 


  • この記事を書いた人

    イングリッシュ・ドクター 西澤ロイ

    イングリッシュ・ドクター(英語のやさしい“お医者”さん)。
    英語が上達しない原因となっている「英語病」をなおす専門家。
    TOEIC満点(990点)、英検は4級。獨協大学英語学科を卒業。言語学を専攻。

    著書に「頑張らない英語」シリーズ(あさ出版)、新刊『英語学習のつまずき50の処方箋』(ディスカヴァー21)など、計11冊で累計17万部を突破(書籍の一覧はこちら
    日本人が「英語ができない時代」を終わらせることを目指して日々活動中。