以下のご質問をいただきました。
ロイさん、こんにちは。
work と job の使い分けがわかりません。He took no money for the work.
He didn’t take money for the job.この2つの英文は意味がどのように違うのでしょうか?
ご質問ありがとうございます。
結論から言うと、この英文(状況)であれば、
ほとんど変わりません。
ただし、それは結果論であって、work と job には
基本的にはそれなりの違いがあります。
ぜひその違いについて感じてみましょう。
まず、work と job について一番大きな違いは
「仕事」という意味の名詞では、
work は数えないが job は数える
というところ――。
この根本をしっかりと押さえておくことが大切です。
数える(可算名詞)/数えない(不可算名詞)というのは
英語においてイメージが全然違います。
可算名詞は例えば
a book(本)
a person(人)
などのように具体的な形があります。
それに対して、不可算名詞の場合には、
water(水)
wood(木材)
などのように、具体的な形が
(常識的には)決まらないのです。
work と job の2つを対比させた例文を
ぜひ味わってみましょう。
まずは「仕事がない」という例です。
I don’t have a job.
仕事がありません(就職していません)。
I have no work today.
今日は仕事(やること)がありません。
「仕事」がたくさんある場合にも、
その違いを見てみましょう。
There are a lot of jobs to choose from.
選択対象となる仕事がたくさんある(⇒たくさんの仕事から選び放題だ)
There’s a lot of work to do.
しなければいけない仕事(こと)がたくさんある。
なお、work を使った例文が、どちらも「こと」を
訳せるところに注目してください。
これは不可算名詞の特徴なのですが、
work は、意味が非常に漠然としているのです。
場合によっては「仕事」と訳せますが、
別に「仕事」とも限らず、もっと広い意味を持ちます。
例えば「宿題」のことは homework ですよね。
「フットワーク」も英語で footwork ですが、
「足を動かすこと(足さばき)」です。
work だけだと漠然としすぎてしまうために、
work to do のように後ろに to不定詞を
伴って「すべきこと」のように言うことも
多々あります。
また work は、job と違って、動詞としても使えます。
I work every day.
毎日働いています。
動詞でもやはり、「働く」というだけではなく、
もっと広い意味合いを持っています。
I’m working on it now.
今それに取り掛かっています。
それに対して「数える」、つまり
「具体的な形」を持っている job は
「就いている仕事(職)」や
「1件の仕事」などに近いと言えるでしょう。
例文をどうぞ。
I’m looking for a job.
仕事(職)を探しています。
Is it a job?
それってお仕事?(お金もらえるの?)
ちなみに、task は job よりも小さな括りであり、
「(1つ1つの)作業」を指します。
こちらも例文をどうぞ。
I have three jobs.
私は3つの仕事を掛け持ちしています。
I have three tasks.
私にはやるべき作業が3つあります。
ということで、work と job と task の違いが
感覚的に掴めましたでしょうか?