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termには様々な意味がある
英語を学んでいると時々登場するtermという単語。
TOEIC試験における必須単語でもありますが、
辞書で引くと様々な日本語訳が出てきます。
「期間」「(学校の)1学期」「(専門)用語」
「(契約の)条件」「間柄」……etc
これを全部暗記しなさい……というのは
かなり無理がありますよね。
termという単語が持つイメージを、その
語源から紐解いて、理解していきましょう。
termの語源
termには「終わり」という意味があります。
「終わり」とは、違う言い方をするならば
「境界」や「限界」であり、
それを「定める」、つまり「定義する」ことにも
つながるのです。
termに関連する単語
termに関連した単語をご覧いただくと、
語源的な意味を感じていただきやすいのでは
ないかと思います。
terminal(ターミナル)
terminalはカタカナでも使われますが
1つの意味は「終点、終着駅」です。
「ターミナル駅」という言葉もありますが、
終点であるということは、始発駅でもある
わけですよね。
もう1つ、terminalには
「コンピュータの端末」
という意味合いもあります。
情報をやり取りする「出入口」という
意味ですが、「終わり」という意味が
含まれていますよね。
terminator(ターミネーター)
元々の動詞はterminateであり、
「終わらせる」という意味を持っています。
termの意味1「条件」
それでは、termという単語が持つ意味を
具体的に1つ1つ見ていきながら、
その意味を感じてみましょう。
まず最初は「条件」です。
According to the terms of the contract, your payment was due on March 31.
契約条件によると、あなたの支払い期限は3月31日でした。
termとは「定めた境界」。
契約条件というのは、
「ここまではOK/NG」などと
きちんと定義するものですから、
termという単語のイメージに
ピッタリなのです。
ちなみに、「条件」は複数あるのが
普通ですからtermsのように複数形に
なっています。
termの意味2「期間」
termは「期間」という意味合いも持ちます。
You must be a resident of Nevada during the term of employment.
雇用期間中は、ネバダ州に住んでいなければならない。
これも契約条件に似ていますが、
「(定義された)何らかの期間」
のことを指しています。
termの意味3「1学期」
学校などにおける「学期」もtermですね。
Our spring term offers more than 1,000 courses.
わが校の春学期では、1,000を超える授業を提供します。
2学期制のところもあれば、
3~4学期制の学校もあります。
いつ始まって、いつ終わるかは
その学校で「定めている」……
と考えるとtermのイメージに
合うのではないでしょうか。
termの意味4「(専門)用語」
これはパッと言われても分かりづらい
かもしれませんので、まずは
例文を見ていただきましょう。
I didn’t understand the technical terms you used in your reply.
あなたがお返事の中で使った専門用語が理解できませんでした。
言葉というものは、人々が使う中で
自然と変化したりするものです。
「言葉は生き物」だと言ったり
しますよね。
しかし、一部の言葉に関しては
そうではありません。
特に専門用語などに関しては、
きちんと言葉の意味が「定義」して
あります。
そうしないと、正確な情報のやり取り
ができなくなって困ってしまいます
からね。
ですから、termsは「用語」や
「言葉」という意味も持つのです。
termの意味5「間柄、関係」
termには、人と人の「間柄、関係」
といった意味合いもあります。
この意味の広がりは、ちょっとつかみづらい
かもしれませんが、解説してみますね。
人と人の関係というものは、それぞれが
異なるものです。
AさんとBさんがとても仲が良かったとしても、
AさんとCさんは知り合い程度であったり、
BさんとCさんは疎遠だったりします。
「間柄」という言葉に「間」という
言葉が入っているように、
「人と人の間には目には見えない境界」
と言いますか「線」のようなものが
あるのかもしれません。
それを定めているのは、お互いなのかも
しれませんが、お互いの関係を表す「線」が
termなのではないでしょうか。
I want to stay on good terms with my ex-girlfriend.
前カノと良い関係でいたい。
なぜ「come to terms with ~」で「妥協する」「折り合う」になるのか?
では最後に「come to terms with ~」という
イディオムについて解説しておきましょう。
これを辞書で調べると
「妥協する」「折り合う」「甘受する、受け入れる」
などと出てきます。
これもぜひイメージを掴んでおきたい
ところですね。
It’s very difficult to come to terms with the diagnosis of cancer.
ガンの告知を受け入れることはとても難しい。
ここでのポイントはtermsという複数形。
何か受け入れがたいことを受け入れたり、
妥協したり、折り合いをつけたりする
ためには「様々な線引き」が必要ですよね。
それがtermsなんですよ。
ちなみに「make terms with ~」という
表現もあります。
こちらも辞書には「折り合う」「仲直りする」
などと載っています。
They finally made terms with their enemy.
彼らは最終的に、自分たちの敵と仲直りした。
makeの場合には「(意識して)作る」
というニュアンスをぜひ感じてください。
折り合うための努力をしているのです。
それに対して、come toを使った場合には、
「自然とそういう状態になる」
ことを表しています。
まとめ:term
ということで、termという単語が持つ
「終わり」という語源と、
そこから派生する「境界」や「限界」
といった意味合いを具体的な用例と
共にご紹介いたしました。
感覚・イメージさえ掴めてしまえば
「期間」「(学校の)1学期」「(専門)用語」
「(契約の)条件」「間柄」……etc
などと暗記する必要はもはやありません。
いろんな意味がありますし、解説
しているうちに記事も長くなって
しまいました。
よく分からない箇所があれば、
ぜひじっくりと読み返して、
termのイメージをしっかりと
感覚的に掴んでいただけたらと思います。