あなたは「そもそも」という言葉が好きですか?
はい、私ロイは・・・大好物なんですが、
ヤバい本に出合ってしまいました。
そのタイトルがこれです。
『そもそも文章ってどう書けばいいんですか?』
もちろん私自身も、文章を書くことを
生業(なりわい)としていますし、
世の中には、文章を書くことを職業に
している人はたくさんいます。
でも彼は一味違うんです。
「文章術」の世界で、一風変わった存在感を
示していると言いますか。
その彼の名前は、山口拓朗さん。
彼は、ただの文章書きではありません。
「伝わる文章」の専門家なんです。
拓朗さんの書く「推薦文」に、私ロイは
いつも感心させられます。
なぜなら、彼の文章を読むと、そこで
推薦されているものが欲しくなっちゃうから。
ただ「文章がうまい人」ではなく、
「伝わる文章」の専門家なんですよ。
そんな文章を書く拓朗さんが、この度出版した
『そもそも文章ってどう書けばいいんですか?』
私だってそりゃー、気になりますよ。
ですから、早速読ませていただきました。
・・・
・・・
・・・
英語で感想を言うならば、
I couldn’t put this book down.
ですね。
「途中で本を置く(=読むのをやめる)ことができなかった」、
つまり「引き込まれてしまった」ということです。
こういう本のことは
It’s a real page-turner.
などと言ったりします。
「turn a page」でページをめくることですが、
どんどんページをめくらされるような本の
ことを「page turner」と呼ぶんです。
この本はまさにそういう本でした。
バスに乗った10分間で、ちょっと読んで
みようと思ったら、一気に引き込まれ、
70ページくらいまで読まされました。
その後、電車に乗っている数十分の間に
読み終わってしまったのです。
***
世の中には、いろんな文章術の本があります。
初心者向けもあれば、玄人好みのものも、
幅広く役に立つことが書いてあるものも……。
拓朗さんの今回の新刊は、初心者/初級者向けに
特化し、そのポイントを徹底しているんです。
この本はストーリー形式となっており、
さらに8つの章の冒頭には漫画も登場します。
心憎いまでの、読みやすさへのこだわり――。
世の中には、漫画さえ入れておけば……
という読みづらい本が結構ありますが、
そういう本とは一線を画していますね。
***
これは、私ロイの直感なのですが、
拓朗さんのこの本は、ものすごく売れると
思います(し、ぜひ売れてほしい)。
タイトル、表紙デザイン、漫画、内容など、
様々な要素がうまく結合し、大ベストセラー
になるのではないか、という予感がしています。
分かりやすい文章が書けるようになりたい方、
文章をもっと上達させたい方は、ぜひお読みに
なると良いでしょう。
ただ、そんなことを書評として書いたって
仕方がない、とも思うんです。
だって、書店に並べて置いといたら、
この本はきっと売れるから。
だからこそ逆に・・・
ある程度の文章術の心得がある人にこそ、
この本は手に取ってみて欲しいと思いました。
そして、読みながら、自問自答してみて
欲しいのです。
ここまで読者を引き込める文章を、
自分だったら書けるのだろうか?
登場人物の恋の行方が気になるような
ストーリーを、自分だったら展開できるの
だろうか?
・・・私ロイには無理です。
素直に白旗を上げたいと思います。
いや、もう少し正確に表現するならば、
2人の登場人物間での「コント」的な楽しい
やり取りで引き込むような文章であれば、
書けるようになったと思います。
(⇒「神との対話パロディー」)
でも、そこで「恋の行方」にまで
ドキドキさせることは、私には無理です。
拓朗さん、どんだけレベルアップ
してるんですか~!
それが、私ロイの偽らざる感想です^^
山口拓朗さんの新刊
『そもそも文章ってどう書けばいいんですか?』は、
初心者から上級者まで、味わい甲斐が
たっぷりある、「ぐいぐい引き込まれる
文章術の本」に仕上がっています。
ぐいぐい引き込まれる文章を書けるように
なりたい人も、ぐいぐい引き込まれる文章
を味わいたい人も、必読ですよ。
『そもそも文章ってどう書けばいいんですか?』(日本実業出版社)