書店トークイベント&なぜ日本人は英語が苦手なのか?

 

...書店トークイベント&なぜ日本人は英語が苦手なのか?


こんにちは、イングリッシュ・ドクターの西澤 ロイです。
 
昨日1月7日は、毎日新聞の朝刊に
最新刊『イングリッシュ・ドクターの
TOEIC L&Rテスト最強の根本対策 PART1&2』

の新聞広告が出ました。
 

 
さて、昨日は渋谷大盛堂書店さんでの
「シブ読(渋谷駅前読書大学)」
という書店イベント(トークショー&サイン会)でした。
 

 
おかげ様で満員御礼となり、
非常に盛り上がりました。
 
ご参加くださった皆様、
本当にありがとうございました。
 
なお、写真に写っているお花は、
『いまさら聞けないヴァイオリンの常識』の著者、
バイオリニストの川合左余子さんが
送ってくださいました(感謝!)。
 
ちなみに、
参加者の方々が記事をUPしてくれています。
(ねーさん、rino-russellさん、ありがとうございます)
 
渋谷駅前読書大学(シブ読)に参加
ゲストの西澤ロイさんにあらためて教えてもらったこと
https://ikumi3.com/archives/3324

 
西澤ロイ先生のトークショー&サイン会に参加しました
https://rino-russell.com/archives/1481

 
1時間のトークイベントで、いろんなお話をさせて
いただきました。
 
新刊に込めた想いであったり、
次回作のお話であったり(!)←まだ秘密です^^
 
最後に質疑応答の時間があったのですが、
そこで面白いご質問をいただきました。
 
「日本人は英語が苦手だと思うんですが、
若いうち(小学校とか)から意識すると
良いことは何かありますか?」

 
結論としては、僕が答えを持ち合わせている
わけではないのですが、1つ感じていることを
お話させていただきました。
 
それは、
日本人は何かを「ありのまま」扱うのが苦手
ということです。
 
日本人は、すぐにいろいろと勝手に改造して
しまうんです。
 
1543年に鉄砲が伝来した昔から、
日本人はより良いものに改造し、
世界一のクオリティーの鉄砲を作っていました。
 
もっと古い例であれば、漢字。
 
中国の文字であるはずの漢字を、
日本語に取り入れてしまい、
日本語という言語をより素晴らしいものに
してしまうわけです。
 
全く同じことを、英単語でも
カタカナとしてやっています。
 
例えば「ミルク」。
 
本来の milk は「乳」という意味であり、
「人間のお乳」も「牛乳」もすべて含みます。
 
でも、日本語は
人間のお乳は「おっぱい」、
人工乳となると「粉ミルク」、
牛のお乳は「牛乳」もしくは「ミルク」
のように、独自の使い方をしてしまうんです。
 
英語をありのままに捉え、
そのまま使う、ということが逆に苦手なんでしょう。
 
この日本人のクセが、
英語を苦手にしています。
 
だって、日本語の文化や常識に従って
勝手にねじまげてしまうから。
 
安室奈美恵さんの
『Can You Celebrate?』
という歌のタイトルなんて有名な例
ですが、英語ではそういう言い方は
しないわけです。
 
***
 
ただ、私はそれを別に批判したいわけでは
ありません。
 
日本人が改造・カイゼン好きというのは
良い面としては、より品質の良いものを
作れることにつながるからです。
 
しかし、それが外国語を学ぶ上では
邪魔をしてしまいます。
 
でもそれは、無意識にやっていること。
 
つまり、意識して、それをやる時と
やらない時を切り替えられるのが
ベストじゃないかなと思ったりします。
 
でも、日本人は「常識」とか
「空気(を読め)」みたいな言葉を
使うことで、その「無意識」を直視する
ことを避ける傾向もあります。
 
ということで、結論めいたものとしては、
自分たちが無意識に何をやっているかを
客観的に見つめる、ということが
大事なのかもしれません。

 
P.S.
「日本も英語を公用語化したら、
英語ができるようになる」と考える人も
世の中にいるかもしれませんが、
 
私は上記の理由から、
「英語ができるようにはならない」
と思っています。
 
英語が日本独自の進化を思いっきり
遂げてしまうことになるでしょう。
 


  • この記事を書いた人

    イングリッシュ・ドクター 西澤ロイ

    イングリッシュ・ドクター(英語のやさしい“お医者”さん)。
    英語が上達しない原因となっている「英語病」をなおす専門家。
    TOEIC満点(990点)、英検は4級。獨協大学英語学科を卒業。言語学を専攻。

    著書に「頑張らない英語」シリーズ(あさ出版)、新刊『英語学習のつまずき50の処方箋』(ディスカヴァー21)など、計11冊で累計17万部を突破(書籍の一覧はこちら
    日本人が「英語ができない時代」を終わらせることを目指して日々活動中。