佐藤琢磨(インディカー2017優勝)の英語力とは?(英文スクリプトあり)

 

...佐藤琢磨(インディカー2017優勝)の英語力とは?(英文スクリプトあり)


佐藤琢磨選手の英語インタビュー動画

佐藤琢磨選手が、世界三大レースの1つ、インディカー500で
優勝という快挙を成し遂げました。
 
本当におめでとうございます。
 
佐藤琢磨選手はレース後に、英語でのインタビューを受け、
とても流暢に回答していました。
 
一体、佐藤琢磨選手の英語力はどうなのでしょうか?
 
まず、こちらのインタビュー動画をご覧ください。
(冒頭の1分ほどです)
  
↓↓↓
 

 
***
 

佐藤琢磨選手の英語インタビュースクリプト

以下に英語でのスクリプトを掲載します(日本語訳by西澤ロイ)。
※一部、不明な箇所がありますので、聞き取れた方、教えてください^^
 
First of all, I’d like to say big thank you to the Michael Andretti and the whole team, Andretti Autosport.
(まず最初に、マイケル・アンドレッティと、チームのみんなに感謝したいです)
 
Without their support, obviously I cannot be here today.
(彼らのサポートなしには、僕は絶対、今日ここにはいません)
 
(不明)… with my teammates, working extremely seamlessly well through the practice day, fantastic qualify, very strong start.
チームメイトは練習日からずっと澱みなく素晴らしい動きをしてくれ、予選も素晴らしく、いいスタートを切れました。
 
At one stage I lost momentum, go down to like P10 place.
一時的に、スピードダウンして10位くらいまで落ちました。
 
I just get down in my job, believe in the car, (不明)… superb… their pit stops.
その後は落ちついて、車を信じ、ピットもうまく行くことを信じました。
 
Like you said, when it comes, I had to give them 100% commitment.
その時が来たら、100%の力を出す必要がありました。
 
I knew I could do it. But just, you know, waiting [for] the moment.
それができると思っていましたし、その時を待っていました。
 
The last few laps, there was the moment.
最後の数周でその時が来ました。
 
I know Helio is always… come on charge.
エリオ・カストロネベスが猛チャージしてくることは分かっていました。
 
But he’s just such a gentleman,… is such a fair player.
でも彼はとても紳士的なフェアプレイヤーです。
 
So, I believe him. We go side-by-side, turn one. It was job done.
だから、彼のことを信じて並走し、ターン1(というコーナー)に入り、抜くことができたのです。
 
The last two laps, the car worked beautifully.
最後の2周は、車の動きが素晴らしかったです。
 
I just cannot thank enough everyone who supported.
サポートしてくれたみなさんへの感謝の気持ちでいっぱいです。
 

佐藤琢磨選手の英語力はどうなのか?

佐藤琢磨選手の英語力に関して、まず思うことは、
非常に流暢だということです。
 
英語力を測る上では、
・正確さ(accuracy)
・流暢さ(fluency)
という2つの相反しがちなスキルが求められます。
 
例えば、初心者が「正確」に、つまり正しい英語で
話そうとしても、たどたどしくなってしまい、
なかなか流暢さはついて来ません。
 
逆に、現地生活が長い人は、とても流暢で、
スムーズにしゃべりますし、通じますが、
細かいところの正確さが欠けてしまうケースが
多いのです。
 
そういう視点で、佐藤琢磨選手の英語を聞いてみると
非常に流暢であり、叩き上げの英語力という印象を
私は持ちました。
 
普段から英語を使って生活や仕事をしている
(レースでは英語が公用語でしょう)
ことが話し方からも伺えます。
 
話す英語は非常に早く、つまり、普段から
そのスピードの英語を聞き取っているんだろうと
想像します。
 
ただ、正確さという意味においては、
もう一歩、という印象です。
 
スクリプトを読んでいただくと分かりますが、
時制であったり、単語の使い方などの細かい点で
誤りや、突っ込めるポイントが散見されます。
 
もしかすると、ネイティブが聴いて、
何を言っているのかがよく分からない
という箇所がところどころにあるかもしれません。
(正確には分からないという意味であって、
文の大意はつかめますよ、念のため)
 
ただ、そういう分析に大した意味はなく、
佐藤琢磨選手がこれだけ流暢に英語が使えるという
事実が本当に素晴らしいと思います。
 
インディ500優勝、本当におめでとうございます!
 


  • この記事を書いた人

    イングリッシュ・ドクター 西澤ロイ

    イングリッシュ・ドクター(英語のやさしい“お医者”さん)。
    英語が上達しない原因となっている「英語病」をなおす専門家。
    TOEIC満点(990点)、英検は4級。獨協大学英語学科を卒業。言語学を専攻。

    著書に「頑張らない英語」シリーズ(あさ出版)、新刊『英語学習のつまずき50の処方箋』(ディスカヴァー21)など、計11冊で累計17万部を突破(書籍の一覧はこちら
    日本人が「英語ができない時代」を終わらせることを目指して日々活動中。