「can’t afford」をカッコよく使おう

 

...「can’t afford」をカッコよく使おう


[今回のストーリー]

今日は待ちに待った、日本対オーストラリアのサッカー戦の日。

夜の10時からのゲームを、友人達と一緒に飲み屋で見て盛り上がる予定です。

でも、こういう日に限って、急な仕事が入って残業・・・

しかし、驚異的な集中力を見せるあなた。

普段から仕事をこのくらい懸命にやれば・・・
と上司からツッコミが入りそうなくらい
高いパフォーマンスで仕事を片づけました。

時計を見ると、20:30。

お店までは1時間あれば着くので、キックオフには充分間に合いそうです。

・・・と思ったら、駅に行くと、なぜか異様に混んでいます。

電車はすぐに来たものの、ダイヤがかなり乱れている様子。

“Hurry up!”
(急げ~)

と念じてみても、電車が150km/hで走ってくれるわけでもなし。

むしろ、トロトロ運転。

“Three more stops to go…”
(あと3駅・・・)

などと残りの駅の数を心の中でカウントダウンしますが、腕時計が

“Tick tick tick…”
(チッチッチッ)

と時限爆弾のように冷酷に時を刻みます。

・・・あと10分・・・

・・・あと5分・・・

 

・・・あと3分・・・

 

ようやく着きました!

駅から店までは徒歩5分くらいの距離。

あなたは全速力で走ります。

“I can’t afford to miss this match!!!”
(この試合を見逃すわけにはいかないんだ~!!!)


[解説&用例]

can afford to ~ というのは
「~する余裕がある」という表現ですね。

例えば以下のように、金銭的な余裕を意味することが多いです。

“Can your business afford to lose a client?”
(あなたのビジネスでは、顧客を失っている余裕がありますか?)

can(‘t) afford to ~ と覚えている人が多いでしょうが、
to ~ がなくても使えます。

例えば、SUV(Sports Utility Vehicle)が欲しかったけど、
お金の面から結局大衆的な車を買った人が・・・

“That was all I could afford.”
(それが私の出せる限界でした。)

can’t afford と否定形にすることで
「(金銭的余裕がなくて)買えない」
という意味で使われることも多いです。

“We can’t afford to live in southern California anymore.”
(これ以上南カリフォルニアには(金銭的に)住めません。)

“He’s 35 and he can’t afford to buy a house.”
(彼は35歳で、家を買う余裕がない。)

そして、金銭的な余裕の他にも、今回のストーリーのように
「逃すわけにはいかない」とか「失うわけにはいかない」
といったニュアンスにぴったりの表現なんです。

“I cannot afford to lose this chance.”
(この機会を逃すわけにはいかない。)

“I can’t afford to lose you!”
(君を失うわけにはいかないんだ!)


[もっと知りたい方は]

こちらのグーパス検索を参考にしてみてください。

“afford to”


[あとがき]

私ロイは、普段ほとんどテレビを見ないのですが、
サッカーのワールドカップだけは別です。

期間中に4年分くらい(当人比)テレビを見てしまう予定です。


  • この記事を書いた人

    イングリッシュ・ドクター 西澤ロイ

    イングリッシュ・ドクター(英語のやさしい“お医者”さん)。
    英語が上達しない原因となっている「英語病」をなおす専門家。
    TOEIC満点(990点)、英検は4級。獨協大学英語学科を卒業。言語学を専攻。

    著書に「頑張らない英語」シリーズ(あさ出版)、新刊『英語学習のつまずき50の処方箋』(ディスカヴァー21)など、計11冊で累計17万部を突破(書籍の一覧はこちら
    日本人が「英語ができない時代」を終わらせることを目指して日々活動中。