いきなりの「英会話」はオススメできない理由
「英語が話せるようになりたいから、英会話をする」という考え方を、あなたはどう思いますか?
英会話教材や英会話スクールなどの広告でも、だから英会話をしようという主張がされることがよくあります。当然、会話をしなければ話せるようになりませんから、論理的に思えるかもしれません。
しかし、ここに1つの落とし穴があります。
英会話は「試合」である
英語をスポーツに例えてみましょう。そうすると、
- 英会話スクールでのネイティブの英会話
- スカイプ(skype)英会話サービスでの外国人との英会話
などは、「試合」に相当します。「本番の試合」のこともあれば、「練習試合」程度のこともあるでしょう。
しかし、あくまでも「試合」なのだということを、まずは押さえておいていただきたいのです。
英会話だけでは上達できない理由
英語が上達しないという方は、以下のようなことをやっているケースが少なくありません。
- 英会話スクールに例えば週に1~2回通っているが、他には特に英語の勉強を何もしていない。
- スカイプ英会話で毎日1コマ(25分)のレッスンを受けているが、それをこなすので精いっぱい。
ここで共通している問題点は、「試合に出ることしかしていない」のです。
スポーツで考えてみてください。サッカーでも、テニスでも、野球でも、バスケでも何でも構いません。試合に出続けることで、効率的に上達できると思いますか?
答えはもう自明でしょう。走り込みや素振りなどといった、基礎練習をしなければいけませんよね。
基礎練習と試合のバランスが重要
英語において基礎練習に当たるものは、例えば・・・
- 単語を覚える
- 英作文
- 音読
- リスニング
- 発音練習
- 文法学習
など、いろいろとあります。
私が数千人の英語学習者を今までに見てきて思うのは、「基礎練習」と「試合」のバランスが良くない人が多い、ということです。初心者だからと基礎練習ばかりをやっていて、試合に一切出ようとしない人。試合に出てばかりいて、基礎練習を疎かにしている人。それだと、学習のバランスが偏ってしまい、効率的な上達は難しいと言えます。
基礎練習が多かった方へのアドバイス
基礎練習だけだと、つい「重箱の隅をつつく」ような学び方をしてしまいがちです。
会話では使わないような単語や文法にこだわってしまったり・・・文法的な「正しさ」ばかりを気にしてしまったり・・・(その結果、逆にしゃべれなくなります)
せっかく英会話教材で真面目に英語を学んでいるのにそれだと、もったいなさすぎます。英語初心者の方も、まずはぜひ英語を実際に使ってみてください。試合に出てみると、学べることはたくさんあります。理想的には週に1度は英語を使う機会を持てるといいですね。
英会話が多かった方へのアドバイス
英語を実際に使うのは、素晴らしいことです。
しかし、英語力不足を度胸や経験値、テクニックなどでカバーできるようになってしまうと、逆に上達しなくなりやすいので注意が必要です。
だからといって別に、「トレーニング教材やリスニング教材で机に向かって勉強しなさい」……などということは全くありません。ぜひ「しゃべりっぱなしにしない」クセをつけましょう。英語を話すときに、「うまく英語で言えない」ことがたくさんあるはずです。
- これ、なんて言うんだろう?
- この単語の使い方がよく分からない
という疑問が常にあるはずなんです。
そういったことがあれば、すぐにメモしましょう。(すぐに忘れてしまいますからね!)
そして、あとで時間ができたときに調べる――。その一手間をかけるだけで、あなたの基礎英語力は着実にUPしますから。