「翻訳病」を治せば誰でも中学英語でしゃべれる

 

...「翻訳病」を治せば誰でも中学英語でしゃべれる


こんにちは、イングリッシュ・ドクターの西澤 ロイです。
 
昨日、英会話クリニックを開催して、
参加者の方々の「翻訳病」を治療しました。
 

翻訳病とは?

日本の英語教育では、まず
「英語を日本語に訳して理解する」
ことが求められます。
 
その結果「和訳癖」が身についてしまいます。
 
そして、ずっと和訳をし続けることで、
多くの方が「翻訳病」にかかってしまうのです。
 

翻訳病が英語を話せなくする

「翻訳する」ことに囚われるので、
英語を理解する時だけでなく、話そうとする時も、
この病気が上達の邪魔をしてしまいます。
 
英語で何かを言おうとする
   ↓
単語や表現が分からない
   ↓
英語がしゃべれない…

 
という図式にハマってしまうのです。
 
そうすると
「私は単語や表現を知らないから英語が話せない」
「ボキャブラリーが足りない」

という考えに冒されてしまいます。
 
でも、それは大いなる勘違いなのです。
 

英語の日常会話の8割は中学英語

中学英語の約1,000単語があれば、
英語の日常会話の約80%をカバーできます。
 
つまり、難しい単語は、英語を話す上で
あまり必要ないのです。
 
しかし、「翻訳病」にかかってしまっているせいで、
難しい言葉を探してしまい、それでしゃべれなく
なっている・・・というのが現実なのです。
 

「応援する」を英語でどう表現するか?

参加者のお1人が、次のことを英語で言いたくて
でも、詰まってしまっていました。
 

「私は阪神タイガースの応援で甲子園に行きました」

 
翻訳病に罹ってしまっていると、
応援するって英語で何と言えば…?」
と悩んでしまいます。
 
support?
cheer?
みたいな単語が出てこない人もいるでしょうし、
出てきたところで使い方がよく分からなかったり
して、結局、自信をもって英文が作れないのです。
 

翻訳病の治療例

でも思い出してください。
英語の日常会話の8割は中学英語なのです。
 
ですから、私だったら、

「私は阪神タイガースの応援で甲子園に行きました」

というのを以下のように分解します。
 

「私は甲子園に行きました」
「野球の試合を見ました」
「阪神タイガースに勝って欲しいです」

 
いかがでしょうか。
このように分解してしまうことで、
「応援」という難しい言葉を使わずに
済むようになるのです。
 
これだったら、ずっと英語にしやすく
ありませんか?
 
「私は甲子園に行きました」
⇒ I went to Koshien Stadium.
 
「野球の試合を見ました」
⇒ I watched a baseball game.
 
「阪神タイガースに勝って欲しいです」
⇒ I want Hanshin Tigers to win.

 
実はこれが、英語をスムーズに話せるように
なるために非常に大事なポイントなのです。
 

英会話クリニックご参加者のご感想

いつも英語で言おうとして、途中で「あー、分からない」と
なってしまう原因がわかった気がします。
日本語で考えていることをそのまま英語でどう言えばいいのか
と考えてイヤになってしまっていました。
日本語を分けて考えることと、もう少し動詞など単語を増やす
ことをしてきたいと思います。

 

6人という少人数で1人1人とセミマンツーマンのような形で
全員にカウンセリングして頂いたという感じで、本当に全員が
1つずつ大事な一歩前進の糧をもらえて良かったと思います。

 

知っている英語を使うことで、色々な表現ができることを知りました。
とてもおもしろかったです。

 

だいぶ頭が柔らかくなった気がします。
ありがとうございました。


  • この記事を書いた人

    イングリッシュ・ドクター 西澤ロイ

    イングリッシュ・ドクター(英語のやさしい“お医者”さん)。
    英語が上達しない原因となっている「英語病」をなおす専門家。
    TOEIC満点(990点)、英検は4級。獨協大学英語学科を卒業。言語学を専攻。

    著書に「頑張らない英語」シリーズ(あさ出版)、新刊『英語学習のつまずき50の処方箋』(ディスカヴァー21)など、計11冊で累計17万部を突破(書籍の一覧はこちら
    日本人が「英語ができない時代」を終わらせることを目指して日々活動中。