財津優さん(「戦略」を突き詰めた世界No.1営業マン)の処女作【書評】

 

...財津優さん(「戦略」を突き詰めた世界No.1営業マン)の処女作【書評】


こんにちは、イングリッシュ・ドクターの西澤 ロイです。
 
このところ、TOEIC本の執筆とかでバタバタしていて
本を読んで、書評を書く時間が取れませんでした。
 
大阪での英会話研修から帰る飛行機内で
ようやくまとまった時間が取れました^^
 
今回ご紹介したい本のタイトルは、
 
『世界No.1営業マンが教える
やってはいけない51のこと』

 
個人的にカッコイイ表紙だと思いますが、
営業・セールスの業界って、
「世界一」
な人がたくさんいたりします。
 
いろんなキャッチフレーズが
インフレを起こしやすい業界といいますか。
 
ですが、この本の著者、
財津 優(ざいつ・ゆう)さんは
ひと味違います。
 
いや、一味唐辛子と七味唐辛子くらいの
違いがあるんです。
 
本の内容うんぬんの前に、
著者の財津さんについて、
ちょっとお話しさせてください。
 
なぜなら彼は、一応ベストセラー作家の
はしくれである私、西澤ロイが
「ぜひとも本を出して欲しい」
と思っていた営業マン
だからです――。
 
 
 
財津さんは医療機器メーカーに
務める、現役の営業マン。
 
業界では世界トップクラス、
つまり世界で5位以内のシェアを
持っている外資系企業です。
 
約200ヶ国に展開している企業ですから
世界中に営業マンがいるわけです。
 
その中でのトップなので、
世界一ということ。
 
でもそれだけでは、財津さんのすごさが
全く伝わりません。
 
財津さんのスゴイところは
2つあります。
 
まず1つ目は、
【2位にダブルスコアでの1位】
というところ。
 
ただ世界No.1なのではありません。
ダブルスコア、つまり
「圧倒的なNo.1」
なんです。
 
そして2つ目。
 
実はこれこそが、私ロイが
財津さんに本を出して欲しいと
思った要因なのですが、
 
財津さんは、ほとんど残業をしない
のです。
 
もっと正確に言えば、1年間、つまり
12ヶ月の中で、忙しいのは、
期初の1ヶ月だけだそうです。
 
残りの11ヶ月は、期初に立てた計画の
通りに行動するだけで、残業せずに
圧倒的な世界No.1の売上を上げるのです。
 
 
 
鋭い方はそろそろ、財津さんの
本当のすごさにお気づきでしょう。
 
彼はこう言います。
 
「いくら営業成績が良くても
忙しい営業マンは本物ではない。」

 
そして彼は
 
「楽に売れて、売れた後も忙しくならない」
 
ことを追求しているのです。
 
残業を一切せずに、圧倒的なNo.1が
取れているということはつまり、
売れる営業マンのさらに数倍(以上)の効率
で売れているのです。
 
なぜそんなことができるのか?
 
テクニックとかでは決してありません。
彼が「戦略的」に動いているからです。
 
孫子の兵法の「戦わずして勝つ」
という言葉を知っている人は多いでしょう。
 
い」を「省」すると書いて
「戦略」なんです。
 
つまり、戦う前から勝負は決まっている――。
 
 
 
そんな営業の仕方があったら、
知りたいと思いませんか?
 
私ロイは、超知りたいです^^
 
だから、財津さんが出版できるように
密かに応援していました。
 
そして、ついに出た本が
 
『世界No.1営業マンが教える
やってはいけない51のこと』

 
なのです。
(3月中旬に出た本なのですが、
ご紹介が遅くなってすみません!)
 
読んでみて、全く期待を裏切らない
内容でした。
 
今まで、常識だと思われていたり、
売れる方法だと思われていたような
営業手法を、財津さんはバッサリと
切り捨てます。
 
そんな感じで、51個の
「やってはいけないこと」
が書かれているのが今回のご本なんです。
 
いくつかご紹介しますと・・・
 
・お客様と仲良くならない
・5分以上面談しない
・カタログは出さない
・パワーポイントを使わない
・丁寧なプレゼンをしない
・・・

 
「えっ?」と思いませんか?
 
カタログも、パワーポイントも
使ってはいけない、と言うのです。
 
さらに丁寧なプレゼンをしないとは…?
 
ここで、頭の中が「???」になって、
知りたいと思った方は、ぜひ財津さんの
本をじっくりと読んでみてください。
 
なお、これらは「テクニックではない」
ということをぜひご理解ください。
 
真似しやすそうなものを表面的に真似て
「美味しいとこ取り」をしようと思っても
うまく行かない可能性が高いでしょう。
 
財津さんは、戦略的に動いています。
 
「楽に売れて、売れた後も忙しくならない」
 
そのために、何をどのようにしたらいいか?
 
それを徹底的に考え、実行に移し、
修正し、また考え、実行する。
 
その試行錯誤の結果として生まれた、
圧倒的に売れて、そして忙しくならない
という夢のような営業手法。

 
それをついに公開してくれたのが
 
『世界No.1営業マンが教える
やってはいけない51のこと』

 
なんですよ。
 
だから、簡単には真似できないかもしれません。
 
その奥にある「哲学」までを理解しないと
いけない非常に深い話です。
 
でも、私ロイはこれが知りたかったんです。
 
日本語に「爪の垢を煎じて飲ます」
という表現がありますよね。
 
圧倒的に売れる戦略的営業マン、
財津優さんの「爪の垢」に興味がある方は
ぜひ読んで(飲んで)みてくださいませ。
 
P.S.
51の項目の中に
「努力しない」
というのが入っています。
 
「結局のところ、一生懸命とか努力というのは、
行動力のことを指す場合が多いのです。」

 
これ、非常によく分かります。
英語でも似ていると思うんですよ。
 
頑張って、努力して・・・というのは、
「無策」の裏返しだったりするんです。
 
戦略がない状態で、とにかくたくさんやれば
結果が出る・・・と盲目的に信じている人って
結構多いんですよ。
 
でも結局、上達が得られずに挫折してしまい、
「自分には向いていなかった」
という無茶な結論を出してしまう。
 
それって、質が低いままで、量を追求して
しまっているということですよね。
 
大事なのは、質を高めることなんです。
英語学習の質。
営業活動の質。
 
根本は同じ話だと思うので、
財津さんにとっても共感します。
 
『世界No.1営業マンが教える
やってはいけない51のこと』

 

 


  • この記事を書いた人

    イングリッシュ・ドクター 西澤ロイ

    イングリッシュ・ドクター(英語のやさしい“お医者”さん)。
    英語が上達しない原因となっている「英語病」をなおす専門家。
    TOEIC満点(990点)、英検は4級。獨協大学英語学科を卒業。言語学を専攻。

    著書に「頑張らない英語」シリーズ(あさ出版)、新刊『英語学習のつまずき50の処方箋』(ディスカヴァー21)など、計11冊で累計17万部を突破(書籍の一覧はこちら
    日本人が「英語ができない時代」を終わらせることを目指して日々活動中。